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応募フォームのテストケース設計

応募フォームのテストケースをどう組み立てるかを整理します。多段の入力で漏れやすい箇所、入力の分岐の整理、送信側で確かめる項目をまとめました。

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  • テストケース
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応募フォームのテストケースは、入力欄の数を数えても足りません。応募の手順は長く、途中で保存でき、扱う情報の性質もそれぞれ違うからです。この記事では、設計の出発点、多段の入力で漏れやすい箇所、入力の分岐の整理、そして送信の側で確かめるべき項目を順に見ていきます。

応募フォームのテストケースはどこから設計を始めるのか?

出発点は、画面の一覧ではなく手順の流れです。応募は一度に終わらず、幾つかの段に分かれて進みます。段ごとに扱う情報が変わり、保存の単位も変わります。

段 扱う情報 途中保存の単位
本人の情報 氏名、連絡先、居住地 段ごと
職務経歴 在籍した組織と期間 一件ごと
学歴 学校、学位、専攻 一件ごと
技能 技能の名称と段階 一覧ごと
添付 提出書類 一件ごと
同意 規約や取扱いへの同意 段ごと

このように分けてから、それぞれの段について、単独で正しく動くかという問いと、前後の段とつながって正しく動くかという問いを別々に立てます。段の一覧だけを見ていると、後者の問いが抜けます。

多段のフォームで最も漏れやすいのはどの部分か?

最も漏れやすいのは、段をまたぐ組み合わせです。一つの段だけを見ている限り、どこも正しく見えます。壊れるのは段と段の境目です。

具体的には、次のような箇所です。

  • 途中の段を飛ばして最後まで進んだとき、飛ばした段の値がどうなるか。
  • 前の段に戻って直し、また先へ進んだとき、直した値が残っているか。
  • 経歴が一件もない状態で次の段へ進めるか。
  • 学歴と職務の期間の前後が入れ替わっているとき、警告が出るか、素通りするか。
  • 任意の項目を空のまま進めたとき、未入力として扱われるか、空の値として保存されるか。

いずれも、単独の段の確認では見つかりません。段の間をつなぐ操作を一つの用例として書く必要があります。

入力の分岐はどう整理すればよいのか?

分岐は、入力の組み合わせを数え上げるのではなく、意味のある型にまとめます。項目が十あれば組み合わせは膨大になりますが、実際に意味を持つ型はそれほど多くありません。

応募の型としてよく挙げられるのは、次の四つです。

  1. 初めての応募で、経歴も学歴もこれから入力する型。
  2. 既に職歴があり、複数の在籍を連ねる型。
  3. 学歴の記載がなく、別の経路で要件を満たす型。
  4. 居住地と応募先の地域が異なる型。

型ごとに、どの段が重くなり、どの検証が働くかが変わります。組み合わせの表を作るより、型ごとに通しの手順を一本ずつ用意するほうが、確かめたいことが明確になります。

送信の側で確かめるべきこと

入力が正しくても、送信で崩れることがあります。ここは画面の見た目からは分かりにくい部分です。

送信の操作は、二度押しや通信の途切れに耐える必要があります。同じ内容が二重に登録されないか、途中で切れたときに半端な記録が残らないかを確かめます。保存済みの下書きから復帰できるか、そして復帰したときに古い版で上書きしないかも同じ系統です。

添付は、大きさと種類の上限、そして途中で取り消したときの扱いを確かめます。送信の後は、受け付けた状態が画面に正しく出るか、確認の通知が届くか、再読み込みしても状態が変わらないかを見ます。

開発者向け: 用例の粒度と状態の持ち方

用例は、一つの操作と一つの期待で書きます。段を戻って直す操作と、先へ進む操作を一つの用例にまとめると、どちらで落ちたのかが分からなくなります。

段の状態は、入力の値そのものと、どこまで進んだかの印を分けて持ちます。混ぜて持つと、戻ったときに入力の値まで巻き戻る不具合が生まれます。任意の項目は、未入力と空の値と未設定を区別してください。三つを同じものにまとめると、あとから本人が空にしたのか、まだ触っていないのかを判別できません。

検証の規則は、段ごとの規則と全体の規則に分けます。段ごとの規則はその場で働かせ、全体の規則は送信の直前にまとめて働かせます。分けておけば、途中で何度も全体の検証が走って利用者を止める、という事態を避けられます。

添付と同意の段で見落としやすい点

提出書類の段は、入力の段と違って値の検証が効きにくい部分です。何が添付されたかではなく、何が欠けているかを見る必要があります。

見る点 起きやすい問題
書類の種類 求めた種類と違うものが入る
大きさと件数 上限を超えたものが入る
差し替え 古い版が残ったまま先へ進む
削除 消したつもりが送信に含まれる
読み取り 内容が読めないまま受け付ける

日本国内の応募では、履歴書と職務経歴書の二つを求める運用があり、片方だけが添付された状態でも送信できてしまうかどうかを確かめておくと安全です。年月の記載が元号と西暦のどちらで書かれても成り立つように、入力の段と表示の段で取り違えがないかも見ます。

同意の段では、何に同意したのか、いつ同意したのか、同意した文面の版はどれかを記録します。文面があとから変わったときに、前の版への同意を新しい版への同意として扱わないことが要点です。

次のステップ

まず、手元の応募の手順を段に分けて書き出し、段の間の操作を三つ選んで用例にしてください。次に、四つの型のうちまだ通していないものを一つ選び、最初から最後まで一本通します。読み取りの側の確認は履歴書解析テストの固定データで、期間の扱いは職務経歴タイムラインのルールで扱っています。入力の組み合わせを大量に用意したいときは職務経歴データ生成ツールが使えます。

この記事の用例に書き入れる値は、すべて説明のための仮の文字列です。実際の応募者の情報を確認のついでに入力したり、そのまま保存したりしないでください。

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